会社設立サービス比較|freee・マネーフォワード・弥生の「無料」の中身
PR 当記事にはプロモーションが含まれます。比較の基準と広告の取り扱いは 編集方針 をご覧ください。比較は各社公式サイトの公開情報(執筆時点)に基づきます。
結論から書きます。会社設立の書類作成サービスは3社ともツール利用料そのものは無料で、機能面の差は大きくありません。実際に選ぶ基準になるのは次の2点です。
- 電子定款の手数料5,000円を誰が負担するか(3社とも「自社の会計ソフトを年間契約すれば負担する」という条件付き)
- 設立後にどの会計ソフトを使うつもりか(設立サービスは会計ソフトの入口として設計されている)
つまり、設立サービス単体で選ぶより、会計ソフト比較で先に会計ソフトを決めてから、同じベンダーの設立サービスを使うほうが筋が通ります。
なお、設立の手順そのもの(定款作成→資本金払込→登記申請→登記後の届出)はマイクロ法人の設立手順に時系列でまとめています。本記事は「その書類作成をラクにするサービスをどう選ぶか」に絞ります。
本記事の比較は、各社公式サイトの公開情報を調査した内容にもとづくものです(運営者が3社すべてを実際に利用したものではありません)。料金・条件は執筆時点(2026年8月)のもので、改定される可能性があります。申込前に必ず各公式サイトで最新の条件をご確認ください。
| サービス | ツール利用料 | 対応する会社形態 | 電子定款の費用 | 5,000円が無料になる条件 | 公式 |
|---|---|---|---|---|---|
| マネーフォワード クラウド会社設立 イチオシ | 0円 | 株式会社 / 合同会社 | 5,000円(税込) | マネーフォワード クラウドの法人向け有償プラン(ひとり法人 / スモールビジネス / ビジネス)を契約 | 無料で書類作成を試す |
| freee会社設立 | 0円 | 株式会社 / 合同会社 | 5,000円(行政書士への委任契約) | freee会計を年間契約(freeeが5,000円分を負担) | 公式サイト |
| 弥生のかんたん会社設立 | 0円 | 株式会社 / 合同会社(合資会社・NPO法人は非対応) | 5,000円(税抜) | 弥生会計 Nextを年間契約(弥生が5,000円分を負担) | 公式サイト |
- マネーフォワード クラウド会社設立 イチオシ
- ツール利用料
- 0円
- 対応する会社形態
- 株式会社 / 合同会社
- 電子定款の費用
- 5,000円(税込)
- 5,000円が無料になる条件
- マネーフォワード クラウドの法人向け有償プラン(ひとり法人 / スモールビジネス / ビジネス)を契約
- freee会社設立
- ツール利用料
- 0円
- 対応する会社形態
- 株式会社 / 合同会社
- 電子定款の費用
- 5,000円(行政書士への委任契約)
- 5,000円が無料になる条件
- freee会計を年間契約(freeeが5,000円分を負担)
- 弥生のかんたん会社設立
- ツール利用料
- 0円
- 対応する会社形態
- 株式会社 / 合同会社(合資会社・NPO法人は非対応)
- 電子定款の費用
- 5,000円(税抜)
- 5,000円が無料になる条件
- 弥生会計 Nextを年間契約(弥生が5,000円分を負担)
※ freee会社設立・弥生のかんたん会社設立は当サイトの提携外サービスのため、比較の対象として公式情報を掲載しています(リンクは各社の公式ページです)。
「無料」の中身を先に確認する
3社とも「無料」を前面に出していますが、無料なのは書類を作成するツールの利用料です。会社設立そのものの実費は、サービスを使っても使わなくても発生します。整理すると次の3層構造になっています。
第1層: 絶対に発生する法定費用
登録免許税は、合同会社が「資本金の額×0.7%、最低6万円」、株式会社が「同0.7%、最低15万円」です(執筆時点)。株式会社はさらに公証人による定款認証の手数料がかかります。これはどのサービスを使っても、自力で作っても変わりません。
第2層: 電子定款まわりの5,000円
紙の定款には収入印紙代4万円がかかりますが、電子定款(PDF+電子署名)なら印紙代は不要です。ただし電子署名を付与するには、マイナンバーカードの署名用電子証明書、対応ソフト、ICカードリーダー(またはスマートフォンの読み取り機能)といった環境が必要になります。
そこで3社とも、この部分を専門家への委任やシステム利用の形で肩代わりする仕組みを用意しており、その手数料がいずれも5,000円です。名目は少しずつ違います。
- freee会社設立: 電子定款の代行は行政書士との委任契約により費用が発生する、という説明
- マネーフォワード クラウド会社設立: 電子定款作成の手数料5,000円(税込)
- 弥生のかんたん会社設立: 専門家による電子定款作成依頼料、もしくはオンライン申請のシステム利用料5,000円(税抜)
紙の定款の印紙代4万円と比べれば5,000円は安いので、電子定款を選ぶ経済合理性は高い、という構図は3社共通です。
第3層: 会計ソフトの年間契約(=無料化の条件)
そして重要なのが、この5,000円が「無料になる条件」です。3社とも自社の会計ソフトを年間契約することを条件にしています。
- freee会社設立 → freee会計の年間契約でfreeeが5,000円分を負担
- マネーフォワード クラウド会社設立 → マネーフォワード クラウドの法人向け有償プラン(ひとり法人 / スモールビジネス / ビジネス)の契約で同社が負担
- 弥生のかんたん会社設立 → 弥生会計 Nextの年間契約で弥生が5,000円分を負担
要するに、設立サービスは会計ソフトの入口として無料開放されている、という構造です。これは隠された落とし穴というより、公式サイトにも条件として明記されているビジネスモデルです。会計ソフトはどのみち必要になるので、もともと契約する予定のソフトと設立サービスのベンダーを揃えれば実質的に5,000円が浮く、と捉えるのが正確な理解になります。
逆に言えば、「設立サービスはA社、会計ソフトはB社」という組み合わせを選ぶと、5,000円は自己負担になります。金額としては大きくありませんが、無料の条件を誤解したまま進めないよう、最初に押さえておく価値があります。
マネーフォワード クラウド会社設立
マネーフォワード クラウド会社設立は、利用料0円で株式会社・合同会社の設立書類を作成できるサービスです。公式サイトでは、同サービスを使った場合の設立総費用として合同会社6.5万円 / 株式会社17.2万円という目安が示されています(執筆時点)。合同会社の6.5万円は、登録免許税6万円に電子定款の5,000円を足した水準で、紙定款の印紙代4万円が乗らない前提の金額です。
電子定款の作成手数料は5,000円(税込)ですが、マネーフォワード クラウドの法人向け有償プラン(ひとり法人プラン / スモールビジネスプラン / ビジネスプラン)を契約している場合は同社が負担する、と案内されています。マイクロ法人であればひとり法人プランが候補になるため、会計ソフトをマネーフォワードで揃えるつもりなら条件を満たしやすい設計です。
設立後の導線も整理されています。登記後に年金事務所や税務署へ提出する書類が自動作成されるほか、会計・請求書・給与・勤怠などマネーフォワード クラウドの各サービスへそのまま接続できる構成です。ひとり法人でも社会保険の新規適用届は避けて通れないため、届出書類まで一続きで作れるのは実務上ありがたい部分です。
そのほか、法人実印などの印鑑をサービス内で購入できる案内(柘4,980円、黒水牛10,500円、チタン33,340円/いずれも税・送料込)や、株式会社向けの電子公告サービス(年3,980円・税抜)といったオプションも用意されています。これらは任意なので、必要な分だけ選べば問題ありません。
なお、料金・プラン構成は変更されることがあります。申込時点の条件は公式サイトでご確認ください。
マネーフォワード クラウド会社設立を見る(利用料0円) 公式サイトへ移動しますfreee会社設立
freee会社設立も、ツールの利用料は無料で株式会社・合同会社に対応しています。公式サイトには設立費用の目安として合同会社 約6万2,000〜10万2,000円 / 株式会社 約16万7,000〜24万2,000円というレンジが掲載されています。幅があるのは、電子定款か紙定款か、印鑑や証明書取得などの実費をどこまで含めるかで変わるためです。「自分で書類作成するより3.5万円お得に会社設立できる」という比較も掲載されていますが、これは紙定款の印紙代4万円を回避できることが主因と読めます。
電子定款については、行政書士との委任契約により費用が発生するものの、freee会計の年間契約によりfreeeが5,000円分を負担すると案内されています。設立後に必要な提出書類の自動作成にも対応し、法人銀行口座や税理士の紹介も用意されています。
設立にかかる期間の目安は、公式サイトで株式会社が約2週間、合同会社が1〜2週間とされています。実際には法務局の混雑状況で前後するため、余裕を見ておくのが無難です。
freee会計は仕訳(借方・貸方)を意識しない独自の入力形式が特徴で、簿記の知識がない状態から始める人と相性がよいソフトです。会計ソフトをfreeeにする予定なら、設立サービスもfreeeで揃えるのが自然という判断になります。
弥生のかんたん会社設立
弥生のかんたん会社設立は、登録と書類作成が無料で、株式会社・合同会社に対応しています(公式サイトでは合資会社やNPO法人は非対応と明記されています)。
費用面は、専門家による電子定款作成依頼料、もしくはオンライン申請のシステム利用料として5,000円(税抜)が発生し、弥生会計 Nextを年間契約する場合は弥生が5,000円分を負担すると案内されています。この場合、法務局や公証役場で必要な実費以外は費用をかけずに利用できる、という説明です。
このサービスの特徴的な点が2つあります。
1つ目は、法人設立ワンストップサービスと連携していることです。作成した書類をダウンロードして窓口持参・郵送で提出する方法に加え、マイナポータルの法人設立ワンストップサービスを通じてオンラインで登記申請まで進められる、と案内されています。オンライン申請を前提に考えている人には分かりやすい導線です。
2つ目は、設立時にかかった費用が弥生会計 Nextへ自動連携され、自動で仕訳登録される点です。設立費用(登録免許税や印鑑代など)は創立費・開業費として処理する必要があり、1期目の最初につまずきやすい論点でもあります。ここが自動で入るのは初年度の記帳負担を下げます。
なお、従来の「弥生会計 オンライン」は執筆時点で新規申し込みの受付を終了しており、現行の新規向けサービスは弥生会計 Nextです。無料条件の対象も弥生会計 Nextの年間契約になります。
完全に自力でやる場合との比較
サービスを使わない選択肢も、きちんと比較対象に入れておきます。マイクロ法人・合同会社の設立は、専門家に依頼しなくても自分で完結できる手続きだからです。
選択肢A: 自力+法人設立ワンストップサービス
マイナポータルの法人設立ワンストップサービスは、定款認証・設立登記から、設立後の税務・社会保険関係の届出までをオンラインでまとめて申請できる国のサービスです(株式会社・合同会社とも対象)。商号や住所など複数の書類で共通する項目は一度の入力で反映される仕組みになっています。
費用は法定費用のみで、サービス利用料はかかりません。マイナンバーカードと読み取り環境が必要で、電子定款の署名も自分で行うことになります。「5,000円を払わずに済む」のが最大のメリットですが、そのぶん電子証明書まわりの環境整備と、書類の様式・記載内容を自分で確認する手間が発生します。
署名用電子証明書のパスワードは入力を一定回数間違えるとロックされ、解除には市区町村窓口での手続きが必要です。証明書の有効期限切れにも注意が必要で、ここが自力ルートで最もつまずきやすい箇所です。
選択肢B: 行政書士・司法書士に依頼する
登記申請の代理は司法書士(または弁護士)の業務で、定款作成の代理は行政書士が担う領域です。報酬額は事務所ごとに異なりますが、法定費用に加えて数万円台の報酬がかかるのが一般的です。
自力や書類作成サービスと比べればコストは上がります。一方で、事業目的の書き方に許認可が絡む、出資者が複数いる、種類株式や特殊な定款条項を入れたいといったケースでは、専門家に相談する価値があります。ひとり社長・合同会社・定型的な事業目的、という典型的なマイクロ法人の設立であれば、書類作成サービスで足りる場面が多いはずです。
選択肢の整理
| 方法 | 追加コスト | 向いているケース |
|---|---|---|
| 自力(ワンストップサービス) | 0円(法定費用のみ) | マイナンバーカードの電子署名環境があり、様式を自分で確認できる |
| 書類作成サービス | 0〜5,000円 | 初めての設立で、会計ソフトも同時に決めたい |
| 行政書士・司法書士 | 数万円台の報酬 | 許認可・複数出資者・特殊な定款条項がある |
金額差は最大でも5,000円と、設立全体(合同会社で6万円台〜)の中では小さい部類です。判断は「費用」より「調べる手間をどれだけ引き受けたいか」で決めるほうが実態に合います。
設立が終わったら: 次にやること
書類作成サービスの価値は、実は登記のあとにも続きます。設立直後は提出先が税務署・都道府県・市区町村・年金事務所と分かれ、期限もばらばらだからです。特に健康保険・厚生年金保険の新規適用届は事実発生から5日以内とされており、登記完了後に最も急ぐ項目になります。
やるべきことと期限は設立後30日チェックリストにまとめています。設立サービスが届出書類を自動作成してくれる場合でも、提出先と期限は自分で管理する必要があります。
あわせて、初年度の記帳をどう回すかも早めに決めておくと安全です。設立費用の仕訳(創立費・開業費)は1期目の期首から発生するため、会計ソフトは設立直後に決めてしまうのが結果的に手戻りが少なくなります。3社の会計ソフトの料金・特徴はマイクロ法人の会計ソフト比較で整理しています。
登記住所をまだ決めていない場合は、定款作成の前に確定させる必要があります。自宅にするかバーチャルオフィスを借りるかはバーチャルオフィス比較を参考にしてください。登記後の住所変更には変更登記の登録免許税がかかるため、最初に決めておくほうが無駄がありません。
まとめ: タイプ別の選び方
繰り返しになりますが、3社の書類作成ツールはいずれも利用料無料で、対応する会社形態(株式会社・合同会社)も電子定款の手数料5,000円も横並びです。差がつくのは「その後どの会計ソフトを使うか」だけ、と言い切ってよい構造になっています。
料金・条件は執筆時点(2026年8月)の各社公式情報にもとづきます。改定される可能性があるため、申込前に最新の条件をご確認ください。また、設立に伴う税務・法務の個別判断については、税務署・法務局や専門家への確認をおすすめします。
会計ソフトをマネーフォワードにする予定なら: マネーフォワード クラウド会社設立
ひとり法人プランを含む法人向け有償プランの契約で電子定款の5,000円が無料になります。登記後の年金事務所・税務署提出書類の自動作成まで一続きで進めたい人向けです。
マネーフォワード クラウド会社設立を見る(利用料0円) 公式サイトへ移動します簿記の知識がなく、会計ソフトをfreeeにする予定なら: freee会社設立
freee会計の年間契約で電子定款の5,000円分をfreeeが負担します。仕訳を意識しない入力形式の会計ソフトと揃えたい人向けです。
弥生会計 Nextを使う、オンライン申請で完結させたいなら: 弥生のかんたん会社設立
弥生会計 Nextの年間契約で5,000円分が無料になり、法人設立ワンストップサービス経由でのオンライン登記申請と、設立費用の弥生会計 Nextへの自動連携に対応しています。
5,000円も払わず、手間を引き受けるなら: 法人設立ワンストップサービスで自力
マイナンバーカードの電子署名環境があるなら、法定費用だけで設立できます。手順はマイクロ法人の設立手順を見ながら進めてください。